FXトレーダーの皆さんは「ロスカット」に怖い印象を持っているのではないでしょうか?
特に、ハイレバレッジトレードを行っている際に強制ロスカットをされてしまうと資産が一気に無くなってしまう・・・!なんてこともあり得ますよね。
しかし、FX業者の選定や投資スタイルの見直しでロスカットのリスクを下げることが可能です。
この記事では、業者選定の方法やロスカットを回避する方法を説明していきます!
ロスカットって何?
まずはロスカットそのものについて簡単におさらいしましょう!
ロスカットをものすごく簡単に説明すると、各業者が定めた証拠金維持率を下回った際に強制的に決済が行われてしまう仕組みです。
「これ以上資金が減ったら大変だからこの辺りで損切りしよう!」
とコンピュータが自動で判断します。
一般的には「ユーザーの資金を守るため」という位置付けで、国内FX業者・海外FX業者ともに採用しています。
証拠金維持率は業者によって異なりますが、海外FX業者なら0~50%、国内業者なら50~100%で設定されている場合が多いです。
ここまでの説明を読んで、
「証拠金維持率って何だっけ?」
そう思った方もいると思いますので証拠金維持率については次に説明します。
証拠金維持率とは
証拠金維持率とは
簡単にいえば「ロスカットまでどれぐらいの余裕があるか」を数字で表したものです。
つまり、証拠金維持率が高いほどロスカットまで余裕があります。
純資産(FX取引口座に入金しているお金)÷ 必要証拠金(今のポジションを保つために必要な金額)×100 で求めることができます。
国内業者と海外業者の両方で同じ資金で取引をした場合を比較してみましょう。
例えば、最大レバレッジ25倍の国内業者で1ドル=100円の時に100万円を入金し、1000万円分の通貨の買いポジションを入れたとします。
25倍のレバレッジで取引をする場合、1000万円のポジションを保つのに必要な証拠金は 1000万円÷25 =40万円。
今回入金したのは100万円ですので、証拠金維持率は
100万円÷40万円×100=250%
となります。
一方、海外FX業者では100倍や500倍、1000倍といった国内FX業者とは比べ物にならないほどの高いレバレッジ倍率での取引が可能です。
先ほどと同じく1ドル=100円の時に100万円を入金して1000万円分の通貨の買いポジションを入れた場合を考えます。
500倍のレバレッジでの運用をする場合、必要証拠金は
1000万円÷500倍=2万円。
500倍のレバレッジの時に1000万円のポジションを取るための必要証拠金は2万円です。
今回のように100万円入金して1000万円分の買いポジションを持ったときの証拠金維持率は
100万円÷2万円×100=5000%
になります。
100万円の証拠金を用いて国内業者でレバレッジ25倍の取引を行った場合は証拠金維持率250%。
一方で海外業者で同額の証拠金で500倍のレバレッジで運用した場合は証拠金維持率5000%でしたね。
このように同じ金額分の取引でも、
レバレッジの倍率によって証拠金維持率は変化するのです。
ここまでの説明で、「証拠金維持率=自分の資金の余裕度」という理解をしていただけたらOKです。
理想の証拠金維持率は◯◯%!
ロスカットの不安を抱えずに安定してトレードを行うためには、どれぐらいの証拠金維持率を保てば良いのでしょうか?
一般的に証拠金維持率は300%あれば安心と言われていますが、より安定的に運用をしたい方はもう少し高い350%~400%程度の証拠金維持率をキープするといいでしょう。
ロスカットと証拠金維持率については理解できましたか?
それではいよいよ、ロスカットの回避方法について説明していきます。
ロスカットを回避する3つの方法
ここからは、ロスカットを回避する方法を3つお伝えします。
①少なすぎる資金でハイレバレッジをかけない
②証拠金維持率を回復させる
③利用するFX業者を選定する
以上について詳しく説明していきます!
①少なすぎる資金でハイレバレッジをかけない
少ない証拠金でレバレッジをかけると、相場が思惑と逆に動いただけで含み損に耐えきれずにロスカットされてしまいます。
具体的に説明してみましょう。
1ドル=100円の時に1万円の証拠金で500倍のレバレッジをかけて500万円分のポジションをとったとしましょう。
必要証拠金は
500万円÷500倍=1万円 となりますね。
つまり、ポジションを持った時点ですでに証拠金維持率が100%と低い水準です。
この場合、少しでも相場が自分の思惑と逆に動いただけでもロスカットされてしまいます。
一方で、証拠金を1万、2万と増やしていくと証拠金維持率も200%、300%・・・となっていきますね?
このように、証拠金維持率を常に高い水準に保つために証拠金をより多く準備し、ロスカットに耐えられるようにしましょう。
②証拠金維持率を回復させる
先ほど述べたように証拠金が増えるほど証拠金維持率が高くなり、ロスカットをされにくくなります。
もちろんはじめから証拠金を多く入れるのがベストですが、後から証拠金維持率を回復させることも可能です。
その方法の一つとして代表的なのが、マージンコールに合わせてアクションを起こすことです。
マージンコールとは、別名「ロスカットアラート」と呼ばれ、ロスカット直前(ロスカット水準が証拠金維持率20%ならば50%)で
「このまま含み損が大きくなればもう少しでロスカットされてしまいますよ!」
と警告してくれる仕組みです。
マージンコール発動後に、保有している他通貨のポジション決済や追加の入金を行うことで証拠金維持率を回復させます。
ただし、マージンコールからロスカットが実行されるまで、それほど時間の猶予がない場合が多いので注意が必要です。
注意しなければならないのは、証拠金を入金した後も相場が転換しなかった場合、そのまま含み損が増え続け、再び証拠金維持率が低下してしまうことです。
今後の相場の動きを予想して、慎重に入金を行いましょう。
③利用するFX業者を選定する
ロスカットを回避するためには、ロスカット水準が低めのFX業者を選びましょう。
また、最大レバレッジにも注意しなければなりません。
最大レバレッジが低い業者も、わずかな変動でロスカットをされてしまう恐れがあります。
つまり、
「最大レバレッジが高くて証拠金維持率が低い」
FX業者を選ぶことがベストということですね!
国内FX業者に強いこだわりがない限りは、海外の業者を利用するのが無難でしょう。
まとめ
今回は、海外FXにおけるロスカットや証拠金維持率について解説しました。
①少なすぎる資金でハイレバレッジ をかけない。証拠金維持率を把握しておく
②マージンコールを活用して証拠金維持率を回復させる
③最大レバレッジが高く、ロスカット基準となる証拠金維持率が低いFX業者を利用する
大切なのは、ある程度の資金を準備して、最大レバレッジが高くロスカット基準が低い海外FX業者の口座を利用するということですね!
①と②に関しては口座開設後の対応ですが、③は口座開設前に準備ができます。
まだ海外FX口座を開いていない方は、ぜひ開いてみましょう。
一口に海外FX業者と言ってもたくさん種類があり、それぞれ最大レバレッジや証拠金維持率などが異なります。ご自身で調べて、自分の投資スタイルに合った業者を見つけてみてください。
それでは素敵なFXライフを!